青い空、青い海。
どこまでも高く、深い空間が広がる、
沖縄でのとっておきの体験をお話しします。
私はスキンダイビングがとても好きで、
休みの日に仲間とよく海へ出かけます。
お気に入りのダイビングスポットは
沖縄県の北部、国頭郡本部町の浜辺にある
通称ゴリラチョップというスポットです。
ユニークなこの名前の由来は、砂辺にある岩の山の形が
チョップのポーズをしたゴリラのように見えるからだそうで、
人気の写真撮影スポットにもなっています。
ここは、ダイビング通の間ではとても有名なスポットで
一年を通して多くのダイバーが訪れます。
このスポットの魅力は、
波打ち際近くの浅瀬からすぐに広がる色鮮やかな珊瑚と
熱帯の魚たちはもちろんのこと、
その先、さらに沖へ泳ぎ進めていくと現れるたくさんの雄大な珊瑚の丘でしょうか。
幾重にも連なる珊瑚の丘に生息する生物たちの生き生きとした姿は、
ただ眺めているだけでも、疲れた心と体が励まされ、癒されます。
手のひらで海水を掴むようにひと掻き、
撫でるようにフィンでひと蹴り。
深呼吸の延長のような落ち着いた動きを繰り返して沖へ向かうと、
珊瑚の丘の終わりが見え、
海の中の空間がいっきに広く深くなり、
すぐ先の海底には白い砂地が広がります。
そしてふと、
大きな海原の浮力で体が浮かばされていたことに気づくと、
まるで空を飛んでいるかのような不思議な感覚が私を包みます。
沖縄の雄大な空の下、海の中で、
羽を伸ばすようにしなやかに泳ぐ。
ただそれだけで、
日常の生活で知らぬうちに受け取ってしまった重荷を手放し、
海の青色の底に沈めることができるのです。
さらに軽くなった心と体で大海原を飛び回ると、
見えない何かに満たされて、ゆったりくつろぐことができます。
大海原を自由に飛ぶ翼をまとって
あなたも癒しに満ちた沖縄の海を泳いでみませんか?