沖縄への旅では、
みなさん少なからず
海へ訪れるのではないでしょうか。

眼下に青く美しい海を臨む岬から
その景色を眺めるのはもちろんのこと、
マスク・フィンなどのマリンギアを使って海水浴をしたり、
砂浜にシートを敷いて寝転び、日光浴をしたりなど、
温暖な気候の沖縄では、
一年じゅう、さまざまな方法で海を楽しむことができます。

そんな海での楽しいひとときのなか、
偶然出会えたら嬉しい生き物は、ウミガメ。

大きな甲羅からのぞく小さな尾っぽ、
丸くて黒々とした大きな瞳が
とても愛らしい生き物です。

沖縄の海では
ウミガメに出会える確率が高い気がするので、
海へ来ると
いつも無意識に探してしまいます。

ウミガメと出会えたときは
まず、近寄りすぎない距離で
行動を観察することが多いです。

海原の魚や海草が、
寄せては返す波と同じリズムで
辺りを行ったり来たり揺れているなか、
ウミガメはそのリズムとは違った自由な動きをしているので、
視界に入るとすぐ目につきます。

カメといえばゆっくり動くイメージがあるのですが、
ウミガメは、まるで翼を羽ばたかせるかのように
前脚を上下にばたつかせて素早く泳ぐこともあるので、
その動きを初めて目の当たりにしたときは、
意表を突かれました。

また、止まっているウミガメに出会うこともあります。

たいがい、珊瑚畑の陰で、
食事をしている最中のことが多く、
海藻などを食べているウミガメを
見つけることがあります。

愛らしい目のついた顔の鼻先で
ガツガツと石をひっくり返し、
裏側についた海藻に食らいつきます。
その仕草は豪快で、
これもまた意表を突かれます。

ウミガメの仕草には、
いろんなギャップ萌えをさせられることが多いです。

夢中で食事をしていたかと思えば
ふと、顔を上げて黒くてまん丸の瞳で上を見上げ、
翼のような前脚をふわっとひと掻きして
大きな体を水中に浮かせ、
呼吸をするため海面の方へと泳ぎ出します。

ウミガメは、エラではなく肺で呼吸するため、
海面上に顔を出して息継ぎをします。

遠くの海を眺めていると、
波間からひょこっと顔を出しているウミガメを
見つけることもあります。

大海原で自由に暮らすウミガメ。

1匹で、他のウミガメと群れをなさず、
気の向くまま、思い立つまま、
のびのびと生きている姿は
見ているだけでも癒されます。

いつか、そんなウミガメのような自由な暮らしを
手にしたいと思っているあなたにこそ、
自然豊かなこの沖縄の海に住むウミガメに
会いにきてほしいです。

会いにいくための翼の準備は出来ていますか?

Bio

acari(あかり)

海、山、自然大好き人間。スキューバダイビングではよく沖縄本島で潜っています。